シャキッとつややかに冬を越した野菜たち

 5年前から畑仕事に興味を持ち始めたころ、周りの経験豊かな篤農家や友人達から野菜・食品素材の加工、保存、貯蔵についていろいろ教えてもらった。
冷蔵庫もフリーザーもなかった時代、太陽の力を借り、雪の力を借り、土やワラなどの力を借りて食料を保存・貯蔵していた。旬は旬として最大限に楽しみ、保存食によってより豊かな食生活が営めていたに違いない。旬を失った今の暮らしには、季節外れの野菜、果物を食しても昔のような感激は少なくなった。
今の時期、冬をかろやかに乗り切った野菜の保存食を紹介しょう。
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昨夏、ピーマン、切干し大根、かぼちゃ、ナスなどを天日干しして貯蔵していた野菜。味と香りが凝縮され甘味を増す。忘れたころ思い出したように写真に収めた。

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魚沼では、収穫した大根を冬期間貯蔵するために「大根だて」というワラで作った雪室を作っていた。私は庭に植えてある百日紅の雪囲いの下に、大根、白菜、キャベツを貯蔵した。大根は逆さに立てる。白菜、キャベツは根を切らないで土に付けて置く。その上に杉の葉で覆う。野菜はシャキッとした新鮮さを雪消えまで保ってた。

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毎年収穫している雪下ニンジン。秋に春用としてニンジンを植えたまま残しておく。雪の温度でカロテンが糖度を増し甘味のあるニンジンが収穫できる。そしてなによりうれしいのは、白い雪の下から黒い土が表れ、土を掘ると鮮やかな橙色のニンジンがたくましく顔をのぞかせる瞬間だ。収穫したニンジンを川で洗っていると、我が家の鶏が緑の葉っぱをついばみに来た。

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