灰を蒔き春を呼ぶ

 彼岸が近づくと、寒気団の縦縞が緩み降雪量が少なくなる。凍てついた朝をワクワクしながら迎える。雪が締り雪上の上を歩けるというこの開放感は、長く厳しい冬をのりきった雪国の生活者でなければ抱けない感情だろう。凍み渡りをしながらまだ雪の下に眠っている田や畑を踏みしめ、裏山へ朝飯のおにぎりをリュックに入れ登るのが好きだ。野ウサギ、キジなどの足跡が山道の案内をしてくれる。
先日、凍み渡りをしながら、薪ストーブから排出した木灰を雪の上に蒔いた。灰は融雪剤となり、酸性化した畑の土を中和し土へと還える。これも持続可能な循環型社会といえるだろう。

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左側の道路脇に見える黒い塔は、ブルーベリーの雪囲いがあり、毎朝その周りを除雪している。その上にブルーシートに覆われているのは、昨年春に積んだ薪である。点在している杉の木のポールは、東屋の柱とのブロッコリー、ニンジン、大根、白菜などの雪中貯蔵がある場所の目印にしてある。

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