もう少し、趣味について

先日、音楽プロデューサーか評論家だったかは忘れたが、こんな発言を聞いた。「そもそもギターにまったく才能のカケラもない人が簡単に手を出しすぎる。」
自分のことを言われているようで赤面のかぎりであり、返す言葉もない。その評論家氏の発言の真意はわからない。マスコミは、その人の全体を発言を理解せずに言葉尻だけをとらえて報道するからだ。
10年くらい前、ある会社を訪問した際、女性社員の車にゴルフバッグが積んであるのを見てその女性に聞いた。「○○さんはゴルフをされるようですが、どれくらいのスコアで回るんですか?」「最近始めたんですが、170くらいかな…。すっごくおもしろい。スカッとしてもうやめられない。」「……。」
それぐらいのレベルのプレーはゴルフとはいわないし、おもしろいわけがない。もちろん「スカッ」ともしない。と思うのだけれど、そう言うと評論家氏のようになってしまうので言わない。アマは170〜70前後でプレーする人達がいてゴルフ人口を支えている。石川遼のドライバーやウッズが200ヤードからピンそばに落とす妙技は、かじった者だけが解る、それは至高な世界なのである。
話をギターに戻せば、アルハンブラの想い出、魔笛の主題による変奏曲などなど、つかえながら練習していると、本当に才能がないなと心から思う。であるからこそ、プロの演奏になおさら感動するのである。その道で一流のプロの凄さが理解できるだけでもそもそもめっけ物であって、もっと簡単に手を出していいのである。