ミツバチ日記  No.1

サクラから青葉の芽吹きの季節を迎えた。山の麓では、タラの芽、ゼンマイ、コゴミ、ワラビなど山菜採りが始まった。田畑は春耕の音が響き渡り、生き物たちは活気を取戻してきた。ミツバチたちも、蜜源植物の花が咲くと花蜜と花粉を集めるのに忙しそうに飛び回っている。

ミツバチは、花粉や花の蜜を求めて巣箱から半径2.5キロまで旅をする。花の香りや色、花の蜜の出る時刻などを記憶し、同じ種類の花だけを選んで効率よく蜜と花粉を集める。花は蜜のありかを目立つ模様で自己主張し、ミツバチによって花の受粉を確かなものにする。蜜を集めてきた働きバチは、花のある場所の方角と距離を尻ふりダンスで仲間に伝え、コミュニケーションできる社会性昆虫なのだ。本物のハチミツを採蜜したいと思って養蜂をはじめて8年目の春になる。今年は3群(3箱)でスタートする。


巣箱の入口は、白や黄、橙の花粉に鮮やかに染まりながら、体重の半分もの花蜜を採取し巣房へ持ち帰るミツバチ。


巣箱の中には、越冬用に7枚の巣板が入っている。蜂の数が多くなるにしたがい増やしていく。


巣板の穴に女王蜂は1日に約2,000個の卵を産み蜜、花粉が満杯になると巣箱のフタに巣を広げていく。