岩手・宮城内陸地震をのりこえてください

14日朝、発生した岩手・宮城内陸地震は、中山間地に被害をもたらした。そのため東京ドームの数十倍もの土砂が流失し、山の斜面が崩壊した生々しい爪痕が地震エネルギーの規模と被害の様子を物語っている。あらためて被害者のご冥福と被災者の皆様に心からお見舞いを捧げます。
数10年前、陸中海岸と内陸部の奥州平野、奥羽山脈を徒歩で歩いたことがある。山間部は細く急峻の山道が続いていたのを思い出している。テントをリュックに携帯しているとはいえ、夕暮れ迫る黄昏どきになると、人通りも少なく心細かった。ときどき点在している民家の庭先から「ゆるくないな(大変だな)。良かったら休んでいけや」などと声をかけられたことが数回あった。そのたびに、庭にテントを張らせていただいたり、久しぶりに畳の部屋でくつろぎ、そのうえ夕飯と風呂を持て成してくれた。今でも親切心を忘れないでいる。
さて、地震発生から一週間が過ぎその被害状況が随時明らかになって来た。山間地のため農業生産者、特に和牛、イワナ、イチゴなどの地形と風土を生かした特産品に農民の嘆きの声が聴こえてくる。夏場でも冷涼な山間地の気候を利用したイチゴ産地として知られる宮城県耕英地区の様子が昨日、ラジオで中継されていた。幹線道路が寸断さっれ孤立し、最盛期のイチゴを出荷することができなく天日に晒された山積みのイチゴ箱から甘い香りがただよい、生産者の無念さを一層強く感じた。豊かな自然環境を生かし、農業生産することに生活の生業を支えにしている農民の不安、悲しみにこれからも耳を傾け情報を収集していきたい。被災者のみなさんに国の支援・援助が施策実行され、再び立ち直ることを願っている。

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イチゴの花